【ハロ嫁感想文②】もう一度、信じてみても、いいかな?

※ハロ嫁劇場版・小説版・関係者インタビューのネタバレあり
※原作などのネタバレあり
※風降の女が書いている
※オタク特有の深読みしすぎな感想・考察もどき
※私は警察関係者じゃないし、司法のことを勉強したことがないから、間違いも多々あると思う。
※1本目の感想文はこちら(公安びいき?)

 

【はじめに】

ハロ嫁という映画を見に行った。
五回目になる。
人生で初めて、ドルビーシネマというやつを体験した。
なるほど、音がいいし立体的だ。

さて、これを書いている私については、

ここにまとめたが

私は風見と降谷が、ただならぬ関係であってほしいと願うオタクであり。
二人が性的な関係を持ち、いちゃついている……という妄想を、どうしても止めることができない。
そのうえ、妄想に品がない。
最近も、降谷零が風見の骨を丈夫にしたいあまりに、カルシウムを与え過ぎた結果……
風見が尿路結石になってしまい……

というわけのわからない妄想で、楽しくなっていた。

そして、結石について、詳しく調べるうちに、結石はカルシウムの過剰摂取でなるという過去の定説は覆され、現在では、むしろ、再発予防のためにはカルシウムの積極摂取が推奨されていることを知る。
尿路結石業界で、コペルニクス的転換があったことを知り、私は感動した。ありがとう。風降のおかげだ。

……というようなことを考えながら生きている品のないオタクがCPフィルターを極力排除しながら、ハロ嫁という最高の映画について感想を述べたい。

 

読まなくていい。

ふだん、キャラを性的消費している品のない同人オタクが、極力そのような視点を排除して、ハロ嫁という映画について感想をつづりたい……そういう決意のようなものが書いてある。

さて。
数週間前、私は、風見と降谷を中心にすえて感想を書いた。そこで今回は、刑事部側の視点に寄りそいながら、改めて、警察とは何かについて考えたい。
本稿では、推しである風見と降谷に対して、少し厳しめの意見も書いている。

以上を踏まえ、読むか読まないかは、自分で決めていただきたい。

 

【警察雑誌の編集者】

前回の感想文で、私はミステリーを読まないと述べた。
だが、脚本の大倉氏に対して、興味がわいたので「死神さん」を購入し、少しずつ読んでいる。
どの本を読むか。口コミを調べている中で大倉さんが警察雑誌の編集部に勤めていたことを知った。

なるほど、と思った。

だから、彼は警察に詳しいのか、と。
そして、きっと、大倉さんは警察というものを好きなのではないかと感じた。

大倉さん本人はインタビューなどで「公安は櫻井さんの担当」と、謙遜している。しかし私は、この発言をあまり信用していない。

「素人質問で申し訳ないのですが……」

という、アレみたいなものだと思っている。
(実るほどこうべを垂れる稲穂かな、ってやつ)

 

【そもそも、警察(刑事)の仕事とはなにか?】

なぜ、法律があるのか?

「人を、あやめてはいけない」

ということを、誰もが知っている。しかし、その理由を説明することは簡単じゃないし、だめだとわかっていても、なお、人をあやめる人がいるから、法律として禁止する必要がある。

とある医者が言っていた。

「ヒポクラテスの誓いに、患者の害になることをしてはいけないという、当然のことが書いてあるんだけれど。これは、我々医者が、あまりにも患者に害になることをし続けてきた証左だ。あえて明文化しなければならないほどに、そういったことが繰り返されてきた。だから、この文言は、古代ギリシャの時代から今に至るまで口ずさまれてきた」

と。
ヒポクラテスの誓いは、法律ではなく、誓詞だから、罰則はない。
しかし、法律では、禁止事項を逸脱した際の罰則が規定されている。

法律違反に対し、公正な裁きを受け、適切な刑を受ける。

刑事部の仕事は、法律違反した者を、逮捕し、事件の全容を調べ、証拠が揃ったら送検することにある。

 

【個人の恐れや憎しみを乗り越えて】

一年前の連続爆弾犯による犯行。

「こんな奴に… こんな奴に… こんな奴に!!!」

犯人を追い詰めた、佐藤美和子は、激情にかられるあまり、犯人に発砲する。
間一髪で、美和子を押しのける高木刑事。

「い、いつも佐藤さんが言ってるでしょ…誇りと使命を感を持って 国家と国民に奉仕し、恐れや憎しみにとらわれずに、いかなる場合も人権を尊重して公正に警察職務を執行しろって」

高木渉が、佐藤”刑事”の命を守った感動的なシーンだ。

個人としての憎しみよりも、警察官としての職務を全うする。
高木と佐藤は、その難しさも、しかし、それを遂行することの尊さも知っている。

K学編は、本作の脚本づくりと同時並行、もしくは、少し遅れて描かれたものだと思われるが、諸伏景光が、自分の親を殺した犯人を、火災から救出するというシーンが描かれている。

彼らは、人間として、様々な私的感情を持ち合わせつつも「警察官」だ。
警察学校篇では、降谷を除く四人が、警察官として個人の憎しみや恐れなどの葛藤を乗り越えて成長していく姿が描かれる(松田:父の誤認逮捕、伊達:父の行動への誤解、萩原:少々過剰な安全志向、景光:殺害された両親)。

降谷零は、どうか?

彼は、優秀な男だが、学生時代に、降谷自身が、何か特別なことを乗り越えた描写はない。

そして、降谷零は、未だ過去の柵にとらわれていて(本誌2022.16号。伊織さんのセリフより)赤井秀一を殺したいほどに憎んでいる。

もちろん、本作によって、仲間たちを失ったことに関しては、少し乗り越えられたんじゃないかなと思っている……
しかし、あの屋上の件は、未だに……。
そのあたりは、今後、原作で描かれていくのではないかと思う。

降谷零の完璧なようで、そうではない感じ。あのアンバランスさは実に魅力的である。

 

【恐れや憎しみにとらわれずに、いかなる場合も人権を尊重して……】

警察官は、個人の恐れや憎しみにとらわれず、人権を尊重する……。

降谷の同期を殺した男が脱獄した。そして、今から、ここに現われるかもしれない。

冒頭。風見と降谷が、車内で待機するシーン。
タブレットを操作しながら、風見は

(あ、やべ、松田刑事と、萩原隊員のことは言うべきじゃなかったかも……)

というような表情を見せる。

だが、降谷は、その件については、あまり気に留めていない様子だ。
自分の仲間を二人、あの世に送った男に対し、降谷は冷静だ。
少なくとも、過去にとらわれてはいない。それよりも、この逃亡の裏側で何が起きているのかを考えている。

――この逃走には、第三者が関わっている可能性。
――なぜ、ゼロに、脱獄犯を追えという命令がくだったのか。

この件は、どこにも公表されていない。
世間を騒がせた連続爆弾魔の脱走。
マスコミにだけではない。彼を逮捕した捜査一課の刑事すら、このことを知らない。

匿名のタレコミの通り、立体駐車場に例の男が現れる。
風見と降谷はそれを追う。

そして、風見が警察手帳を手に男に迫り始めた時、男は、二人に助けを求める。様子がおかしい……と、降谷は気がつく。
首につけられた、怪しい物体。降谷が「風見、離れろ」と叫んだのと同時に、それは爆ぜる。

ピンク色の炎が、脱獄した男を包みこんだ。
その男を助けることは、もはや不可能だ。
降谷が顔をあげれば、立体駐車場のスロープから、風見裕也が落下しそうになっている。そして、降谷が風見を助けようとその足を掴んだとき、プラーミャは姿を現し「ハッピーハロウィン(小説版)」と言って例の首輪を、降谷に取りつける。

この場面。
私は、降谷が首輪爆弾をつけられてしまったこと。風見裕也があやうく死にかけたこと。
その二つに目がいってしまい、焼死した脱獄犯についてはあまり深く考えてこなかったのだが。

あの男の末路、冷静に考えると、そうとうに、まずくない?

あれほどのことをして、彼が死刑を免れる可能性は限りなく低い。
しかし、法によって、公正に裁かれ、決められた手順にのっとっり刑としての死を与えられることと。
プラーミャの手で、爆発という残忍な手段で殺される……とでは、死の意味合いがだいぶ変わってくる。
(本稿では死刑制度に関する是非、絞首刑という手段に関する議論については触れません)

佐藤美和子が、自分の手で、殺してしまいたいと思うほどに憎んだ男。

その男が、脱獄した上に、プラーミャという正体不明の連続爆弾魔に殺された。

捜査一課のメンバーは、渋谷中央署地下公安会議室にて、初めてそのことを知る。
公安は、男の脱走に関する情報を隠していた。
小説版を確認すると、先月脱走したとあるから……9月にはすでに……。つまり、公安は、少なくとも一か月、男の脱走を隠蔽していた。

その上、この一件には、確かに存在するはずなのに、データベース上で見つけることのできない男。「フルヤ」が関わっている。

佐藤美和子が、冷静でいられるわけがない。

 

【怒りは不信感と共に、積み重なる。】

小説版では『風見は動揺する佐藤を気にも留めず、話を続けた』とある。

風見裕也。内心、どう思っているかわからないが、こういうふるまいをする男である。
降谷零に対しては「降谷さんの同期を、その……」「すみません、余計なことを」と下がり眉で、謝罪するのに、刑事部に対しては、なぜか、こういうふるまいをする男である。

少しくらい気に留めてやれ……と思うのだが。しかたがない。
風見裕也は、安室透vs怪盗キッドの折にも、中森”警部”に

「来日中のセリザベス女王の警護プランに関わっている自分としては…今回の怪盗キッドの予告に対して…どのような対策を講じられているのかお聞かせ願いたい!」メガネクイッ
「昨日の今日で大した策は立てられていないと思いますが…」

と、わりと、上から目線でものを言っている。風見裕也”警部補”は、そういう男なのだ。

当然のことながら、佐藤美和子は怒っている。
警視庁前で、爆発したタブレットの炎に巻かれて死亡した「松田の名刺を持った外国人焼死事件」。それを横から、かっさらったのは公安だ。
風見は伝令に過ぎないのだが、少なくとも、風見の近くにそれを指示した人間がいる。

殺したいほど憎いと思いながらも、高木の愛によって、どうにか踏みとどまり、逮捕した男の末路。
逃亡した彼を追跡したのは公安。男がプラーミャによって殺されたことを、隠し続けていたのも公安。

松田が警視庁前で死亡した外国人(オレグ)に、名刺を渡したあの日、フルヤは松田と会っていたらしい。
さらに、松田を殺した犯人の脱獄。その追跡にも、フルヤはかかわっていた。だが、男は死に、フルヤは首輪爆弾をつけられた。プラーミャの手によって。

どう考えても、フルヤは重要参考人だ。

それでありながら、公安はなおもフルヤについて、口をわらない。
首に爆弾がついている。対面できないのは、仕方ない。だが、情報を、まったく出さないとは何事だろう。
事件解決のための合同捜査。そのための情報交換。

しかし、風見裕也は「フルヤレイ」の存在を隠し続ける。

「で、いったい何者なんだ? 君らは突き止めているんだろう?」

目暮警部がプラーミャの正体について、たずねる。
公安は刑事部が知らない情報を握っており、状況に応じてそれを出し入れしている。純粋な協力など、あるはずがない。ここにも、駆け引きがある。

フルヤのことだけじゃない。

三年前、松田刑事と一緒に墓参りをしていた四人のうちの一人。諸伏景光についても、風見は、情報を開示しない。

「相変わらず秘密主義なのね」

諸伏は、今回の事件とは無関係だという、風見の言葉を、どこまで信じたらいいだろうか。
積み重なる不信。

過去の劇場版と、本作を、同じ時間軸のできごととして考えるかいなか。
それは、私たち、受け手にゆだねられている。
仮に、この映画が純黒と執行人と地続きであるとするなら、佐藤美和子はかねてから、公安のやり方に不信感を持ち腹を立てていた。

表に出てくるのは、風見裕也だから、結果的にその怒りは風見に向かうことになる。

 

【公安との付き合い方】

会議室の雰囲気はどんどん悪くなっていく。
目暮警部が場をおさめる。

「高木君はこの爆弾の解体方法を叩きこんでおけ。解析しているんだよな?」

風見裕也は、フルヤの件について譲歩をしないし、とにかく秘密が多い。
しかしながら、彼らが有益な情報を握っていることを、目暮警部はわかっている。

だから、フルヤとモロフシに関わらない別の情報について、問いかける。

「すぐに資料を用意する」

風見は、すんなりと情報提供を約束する。

公安部と刑事部。

おそらく、いままでも、こうしたやり取りを積み重ねて来たのではないだろうか。
公安と仕事をするなら、正論よりも「利害の一致」を優先させるのが効果的だ。年長者であり、管理者でもある目暮警部は、公安との付き合いかたをわかっている。

それでも、小説版には『残った目暮たちは、不満げな顔で風見を見送った』とあるから、目暮警部だって、おもしろくない気持ちはあっただろう。

――「君たちは面が割れている可能性がある(中略)高木刑事以外は離れたところでモニターで確認を」それだけ言うと、風見は足早に部屋を出ていく

小説版によれば、風見裕也は、用件だけ言うとさっさと部屋を出ていったらしい。
忙しいのはわかるが……風見裕也、刑事部に対しては、なぜかクールにふるまってしまう男だ。

 

【警察に任せろ】

K学編の1話で、松田が述べているが。

「誇りと使命感を持って国家と国民に奉仕し…人権を尊重して公正かつ親切に職務を執行し…規律を厳正に保持して相互の連帯を強め…人格を磨き能力を高めて事故の充実に努め…清廉にして堅実な態度を保持する」

それが、警察官だ。
松田に扮する、高木刑事が言う。

「アンタらじゃ荷が重いって言ってんだよ」
「ちゃんと捕まえて罰を受けてもらうからよぉ、警察に任せろって言ってるんだ!」

エレニカの夫は、警察官だった。
政治家の息子が起こした事件を、解明し、適切な刑罰を受けさせようとした。おそらくは正義感のある警察官だった。
ゆえに、消された。
かわいい息子をも巻き添えにして。
かつて、兄を助け出した刑事。あのプラーミャの爆弾を止めた唯一の男、松田陣平。

松田(高木)は「警察に任せろ」と言っている。悪いやつを捕まえて、罰を受けさせると言っている。

エレニカは、松田を。
そして、警察を信じたいと思ったのではないか?

だけど、それは、フェイクだった。
松田は死んでいて、目の前にいたのは、別の男。そして、尾行は巻いたはずなのに警察官がぞろぞろと、地下貯水槽に押し入ってくる。
やっぱり、警察は信用できない。エレニカはそう思っただろう。
だけど、たぶん、高木君の言葉は、おそらく彼の本心だったから、響くものがあったはずだ。

あの場に、少年が現れたことも、エレニカにとっては大きかった。
エレニカの夫と息子が、火の海で命を失うシーンの回想。庭には、サッカーボールがあった。
おそらく、エレニカは、コナンと息子を重ね合わせた。

いずれにせよ、ここで争うのは得策ではない。
エレニカたちの最も大きな目的は、プラーミャの息の根を止めることだ。
ならば、ずらかるしかない。

地下貯水槽のシーンは、エレニカにとって「また」警察に裏切られたという体験であり。
一方では「正義をもう一度、信じてみたいという思いが兆し始めた」場面なのではないか? と、思う。

いずれにせよ。
あのシーンの高木渉はすごくかっこよかった。

爆弾の構造を理解できていなかったという事情もあった。しかし、それにしたって相手の要求を素直に飲まなければ殺されてもおかしくないという状況で「警察に任せろ!」と言い切るのは命がけの行動だ。

高木渉巡査部長は、命がけの行動で、エレニカの心に、なにかを残した。

 

【鬼の村中……!】

日本警察は本気だった。
プラーミャを、ひっとらえるために、本気の銃撃戦を繰り広げた。
そして、命がけのヘリコプターでの肉弾戦……。

渋谷スクランブル交差点に、墜落する、ヘリコプター。
だが、プラーミャはしぶとい。ヘリコプターの破片で降谷を殺そうとするプラーミャ。
降谷が刺されることを覚悟した瞬間、村中の手刀がそれを阻止する。

「元刑事としてこれ以上、犯罪を見逃すわけにはいかない」

このシーンの村中元警視正……なにげに、めちゃくちゃ、すごい。

混乱の中、渋谷のスクランブル交差点に、現着一番乗りをしている。
もちろん、他の刑事さんたちは、連携を取り合ったりとか、上への報告とか、民間人の避難誘導とか、やることがたくさんあったのだと思う。とはいえ、混乱極まるあの現場で、現着一番乗りは、やっぱりすごい。

そして、全身ボロボロの極限状態だったとはいえ、プラーミャと降谷その双方に気づかれぬよう、間合いをつめて、手力を見舞いする鬼の村中。みごと、一発で、プラーミャを仕留めている。

――頭より先に、勘で体が動く、鬼の村中よォ!

そう「鬼の村中」は伊達じゃない!!

わかってしまうのだ、勘で……。

目の前にいる、手負いの美青年が公安だということも。
そして、この場から離れた方がいいということも……。なにも聞かなくとも、すべて、わかってしまうのだ。

勘で……

(宇宙世紀に生まれていたら、ニュータイプとして名を馳せたであろう村中元警視正……)

 

【それでもやっぱり、正義を信じたい】

コナンは約束通り、プラーミャをエレニカの前に引きずり出した。
そして「犯人とはいえ、あの人を殺しちゃだめだ」「これ以上、罪を重ねないで」コナン君の持つ、絶対的な正義が彼女の怒りを涙にかえる。

エレニカは告白する。
自分の夫が、警察官であったことを。

村中がエレニカらに語りかける。
気を失った元婚約者を抱きかかえながら

「必ずこの者には罰を与える。だから、信じてほしい、日本の警察を」

と。
愛する女に裏切られた男。
式場であれほどまでに、取り乱していた村中が、今では元・刑事として、かつての自分を取り戻している。

傷つきながらも、間違えながらも、それでもやっぱり、正義を信じ、それを貫きたい。

そして、怒涛のラストに向かう。
このシーン。改めて、ふりかえってみると……。
村中さん……彼は、失敗したところを含めて、この物語の大事なピースだったんだなと思った。

一度、間違えた人間が、その後の人生で、正しい行いをしちゃいけないって誰が決めたんだよ?
人間は、いつだってやりなおせる。
司法には、罰を与えるだけではなく。犯罪者の更生(あらたに、あたらしく、さらに、生きること)を支えるという役割がある。

 

【対立も、失敗も、すれ違いも……そのすべてに意味がある】

すべてのセリフ。すべての仕草。すべてのシークエンス。
ハロウィンの花嫁という映画……本当に、すべてに意味があった。
計算しつくされた映画。そして、あらゆる、角度からの鑑賞に堪えうる作りこみ……。

これは、後世に語り継がれる傑作映画だと私は思う。

今回は、刑事部の皆さんに寄り添って「警察」について考える感想を書いた。
もちろん、いい警察官ばかりじゃない。
現実社会において、警察の不祥事はたくさんあるし、本作においても、日本警察のわりとダーティな部分が描かれている。

でもさ!
それであっても、正義を信じて、己の弱さと向き合いながら。
時に失敗しながらも、誇りを持ちながら、責任のある仕事をしている人たちがいるのかもしれない……と思えただけで、本当に素敵な体験だった。

実際の警察がどういうものか、私は、詳しく知らないけれど。
しかし、警察雑誌の編集部にいた大倉さんが、描いた物語が

「警察ってすごいな」

って、思えるストーリーだったってこと。
なんか、めちゃくちゃに希望にあふれてて、素敵だなって思う。

そういうわけで、私は、また、ハロ嫁を見に行きたい。
今度は、誰に思いを寄せて鑑賞しようか……?
やっぱり、主人公君かな? いや、ここは、もういちど、推しである公安の二人の視点に立って……。

見れば見るほど。
そして、反芻すればするほど。いい映画だと思えるハロ嫁。本当に最高だなって思えたし。
映画を見ている間だけじゃなくて、こうやって、感想文を書くこと含めて、いろんな感情を引き出してくれるハロ嫁は、本当にすごいと思った。

つまり「ハロ嫁さいっこおおおおお!!!!!」ってこと。

ハロ嫁、最高にして、最高で最高の映画だ!

 

【おまけ】

命削って、首輪爆弾シュシュ作ったから、見て!!!!!

 

中和剤仕込んであるから、安全!!!!!!!

 

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