9.5センチの憂鬱。

〇風降メインの同軸リバプレイ
〇風見が風俗使ってた
〇降谷零が短小

いつも以上に、あれなお話ですので……大丈夫な方だけどうぞ!


 

風見と付き合うまで、僕は自身のそこにコンプレックスを抱いたことがなかった。

 

初めてのセックス。僕は、どうしたらいいかわからなかったから、風見にすべてを任せた。
人生で初めての性行為。

『すごい……降谷さんのここ、かわいいなあ……色もきれいで……』

ジュブンッ……れる……

『や……風見ぃっ……!』
『口の中に全部入っちゃう……』

そりゃあ、自慰くらいは、してきたけれど。こんな風に、他者から触れられたり、舐められたりしたのは初めてだった。
風見の口の中に、僕の性器はすっぽり納まってしまう。じゅぶじゅぶと、吸われたり舐められたりしながら、僕は自身の性器を食べられてしまうのではないかとこわかった。

『やだ……食べちゃ、だめっ……ぼくの、おちんちん……』
『大丈夫……食べませんよ……』

ジュッジュ……じゅるるん……

『やだ……あっ……かざみ……こわい、こわいよ……!』
『ん……射精したことはあるでしょう? ぴゅるって……ね。食べはしないけど、俺に、飲ませてくださいね』
『あ……っあ……ああ……!!!!!』

風見の口の中ペニスをでコロコロと転がされる。そして、あふれ出た白いものを風見はごくりと飲み干した。

『……んー薄味ですね♡』
『あ……ああ』

じゅっじゅと、風見が僕の先っぽに口を着けて、残りの精液も吸い上げる。

『……あ……はずかし……ッ。ぼ、ぼく……ぅ』
『あー……今日はここまでにしておきますか?』
『……はずかし……けど……今日はするって、一か月前から約束……っしてたから』
『……じゃあ、降谷さん俺の……手でこすってください。入れるのはまた今度。でも、お互いに射精し合ったら……セックスしたのと同じことですから』

風見に抱き起され、セミダブルのベッドの上で向かい合いになる。無地のシーツは、僕と風見の汗で、ほんの少し、しっとり濡れていた。
ぺたんと座りこむ僕の前で、風見が、膝立ちになり、ズルンとパンツを引き下ろした。

『え……? それ……っ?』
『ああ……すみません。俺のここ……無駄に大きくて』

初めて見る、恋人のそこ。
下着越しでも、ふくらみが大きいなとは思っていたが、まさか……ここまでとは。

『だって……君……それ……二十センチ以上……』
『……いや、本当に申し訳ないです』
『そんな……あやまることはない』
『……まあ、でも……俺のこんなですし。降谷さん、俺にフェラされただけで、泣きそうになってましたし』
『……! 泣きそうになんか!』
『んー……まあ。ね? 丁寧にするつもりではいますけど。ケガさせたくないので……今日はひとまず……手でお願いします……っていうか……その……俺……さっきからここパンパンなんで……早く楽にしてほしいっていうか』

常夜灯の明かりに照らされたペニスが、静かに光っている。
僕はそっと、手を伸ばした。

『……! すごい……夢みたいだ……俺のペニスを降谷さんが……』
『……ここ……血管が』
『……男のチンコなんて、じっくり見る機会ないですよね。まして、こんな勃起状態のものなんて』
『うん』
『じっくり観察していいですよ』

僕とは、大きさも形も違うグロテスクな、風見の男性器。

『……かっこいい』
『え?』
『……なんていうか。男らしくて……君の……ここ……すごくすてきだ』
『……うれしいな。今日は難しいですけど、これからコレを使って降谷さんのおなかの中をたくさん気持ちよくしてあげますからね』
『……うん』

風見のものを手でこすりながら、それを口にほおばってみたが、どんなに頑張っても1/2程度までしかおさまらず、唇を、ペニスの根元に届かせることができない。
口の中に、青くさいにおいがいっぱいに広がっていく、じゅぶじゅぶと、しゃぶってくうちに、風見のペニスはさらに大きく硬くなっていって。

それは、本当に本当に、かっこよかったのだ。

 

僕が風見のペニスを受け入れるのを成功したのは、それから二週間後のことだった。ナカを風見で満たされ、僕はうれしくて仕方なかった。
僕と付き合う前に、何人かの女性と付き合ってきた風見は、とても上手にセックスをリードした。
仕事中とは真逆の関係。僕が、風見に従い、風見が僕に指示を出す。
年上の男の余裕。そして、どうやら風見は自身のペニスが大きいことを誇りに思っているらしかった。
小さいペニスでは、僕のおなかの中をミチミチに占領することは難しい。風見の性器が大きいからこそ、僕は、おなかの奥で気持ちよくなることを覚えた。
僕は風見のペニスが大好きだ。
しかし、行為を繰り返すうちに、その感情は両価的なものに変貌していった。

マイクロペニスに該当するほど小さくはないが。日本人の平均を下回る勃起時9.5センチの僕のペニス。それは、風見と比較しておおよそ半分のサイズしかなかった。

思い返してみれば、高校の修学旅行の時に

『降谷のって……意外と……』

と言われたことがあったが

『意外と……なんだ?』

僕はそれが、性器に対するからかいだと思わなかったし。仮にその言葉の意図に気が付いたとしても、ペニスの大きさで人間の良しあしを決めるなんて馬鹿らしいこと、はなはだしいと考えたはずだ。だから、きっと、相手にせず軽く受け流したに違いない。
学生時代は学問とスポーツ。警察官になってから仕事に打ち込んだ。
女性からの誘いは、あるにはあった。しかし、僕は初恋の人の失踪の真相を解き明かすことに一生懸命だった。
初恋の女性のことを思い浮かべることが、僕にとっての恋であり。身近にいる女性と、個人的な関係を深めていくことにはさして、興味がなかった。
いや、もしかしたら。初恋の人と、誰かを重ね合わせるような恋に、後ろめたさがあったのかもしれない。正直に言えば、ほんのり好きな女性はいた。しかし、生真面目な僕はその人との恋を育むことをよしとしなかった。

 

女性相手に、一度たりとも使ったことのない僕のペニスは、風見と肌を合わせていくうちに、どんどん、男としての機能を失っていくようだった。
風見の口や手のひらの中。あるいは、オナニーホールの中で愛撫される専門の器官。
9.5センチの僕のペニスは、ただただ、性感を得るための存在だった。
対して、風見裕也の二十センチ越えの、長く太く硬く持久力の高いペニスは、僕のおなかのひだをとても上手にえぐった。それだけはない。フェラのとき、先端で上あごをゴリゴリと撫でられると、たまらない気持ちになるし。乳首をぐりぐりされるのも大好きだ。
大きなペニスが、どうして、男性の自信につながるのか、いまいち理解できていなかった僕だが、今ならわかる。大きいそれは、セックスの際、相手を気持ちよくすることに役立つのだ。
対して、僕はどうだろう。
風見は、僕のペニスをしゃぶりながら「かわいい」「いい子ですね」「降谷さんのちんこ大好き♡」など、うれしそうにしてくれる。だけど、ペニスによって風見を気持ちよくしている自信はない。もちろん、腸管の蠕動によって、風見のペニスを気持ちよくしてあげているという自負はある。しかし、僕の、アナルが風見のペニスを締め付けるのは、僕自身の努力ではなく。風見の大きなものに刺激されることに対する生理的反応に過ぎない。
手を使って、口を使って、それ以外の全身を使って、風見裕也の快感を引き出そうと頑張った。しかし、どうしたって限界はある。風見は、あの……体の芯から全身に広がっていくような。そういう強烈な気持ちよさをしらないまま、僕とセックスをしている。

僕のペニスが長ければ、太ければ、ふにゃりとしていなければ、すぐに射精してしまう体質でなければ……
風見をもっと気持ちよくしてあげることができたんだろうか?

ペニスが大きくなる方法を調べた。そういった治療を行うクリニックの資料も集めた。けれど、警察庁公安部・ゼロの捜査官として生きる僕は、気軽に治療を受けられる状況になかった。
例えば、医療行為の最中に、性器を含む卑猥な写真を撮られ、弱みを握られてしまったら?
それに。どんなに強い男も男性器を打撃された時の痛みには、ひとたまりもない。実際、多くの格闘技において、男性器に対する攻撃は禁止・反則となる。

したがって、この件について、僕には、どうすることもできない。

髪の色・肌の色・目の色でからかいを受けた時は、けんかでやり返すことができた。
だけど、ペニスが小さいのはしょうがない。
道具を使用して、風見を気持ちよくすることを考えたが、それは、少し違う気がしたし、結局のところ、僕自身がこのコンプレックスを受け入れるしか道はないのだろう。

風見とのセックスは好きだ。
でも、セックスをするたびに、僕は少しずつ自信を失っていく。

――ペニスの大きさで人間の良しあしを決めるなんて馬鹿らしいことはなはだしい

そう思えた十代のあの頃とは違う。
だって僕は、風見裕也のペニスによって与えられる快感を知ってしまったのだから。
こんな、くだらないことで悩むなんて……と考える。このようなことで悩むことが、自身の小ささの証左であるような気がしてしまう。

……上の空になっていたつもりはなかった。
だけど、風見に、頬を軽く叩かれながら

「降谷さん、降谷さん……?」

と、呼ばれた時、僕は、これ以上の我慢ができないところまで切羽詰まっていた。

「風見……僕と、別れてくれないか……?」
「え……?」
「僕……辛いんだ」

風見の部屋ベッド。僕たちはここで何度、身を寄せ合ったことだろう。がしりとした腕に、抱き寄せられる。風見のシャツからは、柔軟剤のいい香りがした。
頭をポンポンされながら、大きな手のひらで、優しく背中を撫でられる。

「……辛いんですね」
「……うん」

風見は、僕と別れるとも別れないとも言わなかった。
ただ、僕の体を抱きしめたまま、静かに、僕の背中をなで続けた。

 

目が覚めたら朝で、僕は、あわてて飛び起きようとした。目の前には、眼鏡をしたまま眠りこける風見の顔。どうしようと思いながら、身体をもぞりと動かせば、背中に回された手が、僕の体をぎゅっと抱きしめた。

「降谷さん」
「……おはよ」
「うん。おはようございます」
「……昨日は、変なこと言って、すまなかった」

風見が、僕のおでこに一つキスをした。

「……おい」
「……降谷さんが辛いと思ってること」
「うん」
「俺の力で、何とかなりそうですか?」
「……君の力では難しい。これは医者に頼まなければいけないことなんだ」

風見が体を起こす。
僕もそれにならい、向かい合いで座る。

「どこか……悪いところが?」
「……いや、悪いところがあるわけじゃないんだ」
「では……ご家族や身近な方が?」
「そういうわけではない」
「……俺には、言えないことなんですね」

その声は、すごく寂しそうで。
僕は、唐突に、自分が情けなくて仕方なくなった。

「ちがう……ちがうんだ。君も知っていることで……本当なら、悩む必要もないことなんだけれど……僕がどうしても……それをコンプレックスに感じてしまって」
「コンプレックス? あなたに、そんなものが?」
「ああ……」
「……そのコンプレックス。解消することはできそうですか? 医者……ということは精神分析医などの力を借りる必要が……?」

僕は、瞬きを一つしてから、風見のへその下あたりを見つめた。
たぶん、勃起はしていない。なのに、そこはズボンの生地をもこりと押し上げ、存在感を見せつけている。

「僕が……小さいから」
「は? 降谷さんは、ぜんぜん、小さい男なんかじゃないですよ?! すごく情深い人ですし……いつも大局を見据えている」

右手をズボンのふくらみに伸ばす。

「君のココみたいに、僕のものは大きくないし……。そんなことを気にする僕は、どうしようもなく、小さな人間なんだよ」
「降谷さん……」
「僕のペニスでは……君が僕に与えてくれるような、素晴らしい性的快感を……施すことができない……」

ズボン越しに、風見のペニスを撫でてやる。
僕のものとは、色も形も、何もかもが違う、立派な雄のあかし。

「降谷さん、そんなことありません。降谷さんのペニスだからこそ、できることもあるはずです」
「え……?」

風見に抱き寄せながら、僕は、軽いパニックに陥っていた。

 

こんなことに嫉妬する自分に嫌気がさしてしまう。
風見は、交番勤務をしていた頃、四交代のローテーションが同じ少し年上の先輩と、いろいろな遊びに興じていたらしい。その一つが『M性感マッサージ』だ。

「えむ……せいかん?」
「ええ。風俗のジャンル」
「風俗って……」
「あ……なんていうか、わりと、警察官御用達のところなので」

そういう問題じゃないような気もする。しかし、風営法の規定に基づいて提供されるサービスを、独身の風見が利用したということについて、どうこう言うのは野暮だ。なにより、その頃、僕たちはまだ出会っていなかった。したがって、僕には文句を言う権利がない。

「で、それが……どうしたんだ?」
「まあ、だから、俺……アナル責め、好きって程じゃないですけど、そこまで抵抗はないので」
「……つまり?」
「降谷さん……降谷さんのペニスで、俺の尻を責めてみませんか?」

 

風見がシャワーを使って準備をするのを、ベッドの上で待つ。
なんだか、怖いような、楽しみのような。

どうやら、僕は、齢29にして、童貞を脱することになるらしい。

がちゃん、と寝室の扉があき。腰にバスタオルを巻いただけの風見が姿を見せた。

「……降谷さんもシャワー浴びてきます?」
「……いい」

このドキドキを長引かせたくない。可能な限り、早く、この葛藤を終わらせてしまいたい。
そう思いながら、僕は、自身の服を脱いでいった。
その傍らで、風見がベッドに横になっている。

すべての服を脱いだ僕は、風見の上に覆いかぶさり、分厚い大胸筋の上に顎を乗せる。

「僕は、どうしたらいい?」
「降谷さんの……勃起してます?」

……その言葉に、ちょっとだけ傷つきそうになる。
いや……少し考えればわかることだ。
風見は眼鏡をしていない。そして、僕は、風見の体の上でうつぶせになっている。したがって僕のペニスがどうなっているか確認できなかっただけだ。

「……してる」
「では、ちょっと脚を開きますけど……俺、あなたほど、体やわらかくないので……」
「うん」

風見が、脚を開脚し自身の腰の下に枕を入れた。

「俺の指が三本程度入るようにしてきたんで……たぶん、すぐに入ると思います」
「わかった」

手首を握られ、軽く引っ張られる。僕はその導きに従いながら、自らの性器を、風見の肛門に押しやった。

「あ……あっ……んん」
「降谷さん、俺の中気持ちいいです?」
「あつい……ッ……あついよぉ……」
「うんうん。俺、力抜くの上手いらしくて、嬢の小ぶりのぺニバンくらいだったら、余裕だったんで。降谷さんも奥まで入れていいですよ?」
「あ……っかざみ……」

腰を一生懸命つき出してみる。

「これ……僕の、ここまでしか届かないみっ……たあ……」

風見が右手を結合部に伸ばし、状況を確認するのが見えた。

「……あ! 本当ですね! そっか、そっか……じゃあ、降谷さん腰振っていいですよ」

振っていいと言われても……。

「わかんなっあ……あ……どうすれば……?」
「えーっと……こうですかね……」
「ひゃっ……や……あっ」
「降谷さんは、いつもこんな感じで動いてると思ったんですけど」

僕の動きの真似と言いながら、風見が腰をゆらゆら揺らした。
おしりの穴がきゅっとなった。
僕は、いつも、こんなに激しく腰を揺らして……風見のペニスを誘い込んでいたのか。

「あ……っぼく……そんなにはげしく……っうごいて……」
「んー……こうするときもありますよね?」

風見の両腕が、僕の上体を抱き寄せた。
腹部に、硬く熱く、ぬるぬるしたものが当たる。そして、先端が、僕のへそをひっかいた。

「あ……なんで……かざみっの、おちんちん、おっきいよぉ……」
「……降谷さん、ほら、ちゃんと腰振ってくださいよ。それじゃあ、俺の前立腺すらかすってないですよ」
「やっあ……風見の……ぜんりつせ……ぼく……とど、かないよぉっ……」
「ほら……ほらっ……腰振るんですよ……?」

風見の手のひらが、僕の尻をムズッとつかんだ。
腰をふらなければ、いけないのに……体の力がふにゃりと抜けてしまう。
僕は、風見の腰に添えていた手を、ベッドの上に置き、どうにか体勢を立て直そうと試みた。

「ほら……こうです。前後に」
「あっ……あんあ……ぼくだめ……もお……」

尻を激しく揉みしだかれる。風見が体幹と脚の筋肉を使って、腰をふる。
その動きがどんどん激しくなり……

「あ……かざみ……かざみっ……」
「ほら……どうしたんです? 全然、俺の前立腺に届いてないですよ?」
「抜けちゃった……」

僕のペニスは抜け、風見の立派な玉袋の上をぬるぬると撫でるばかりだった。

「え……」

風見が、体の動きをぴたりと止め僕の尻をやさしくなでる。

「僕のが……っちっちゃいから……君を……っ」
「あ……いや……降谷さんのせいじゃなくて……俺にこっちの才能がないっていうか」
「え?」
「俺……アナルってあんまりなんですよ」
「え……なんだよそれ……」

僕はぺたんと風見の体に上体を預けた。

「いやー……俺、実は……M性感そんなに……って感じで」
「え……?」
「指とか、ぺニバンとか……まあ、痛みとかなくするっとに入るかわりに、あんまり感じなくて……」
「……え、じゃあ?」
「……その……降谷さん相手だったら、気持ちよくなれるかなと思ったんですけど……うまくできなくて。すみません」

僕は、体を起こし、風見のふとももの上にまたがった。

「降谷……さん?」

風見の大きなペニスをじっと見つめる。
おなかの奥がきゅんとなった。

「君……中で感じないのに……どうしてペニスをこんなにしているんだ?」
「それは……まあ、降谷さんのおなかにこすれるのが、気持ちよくて……」
「……僕の、おしり、触って?」
「え……?」
「君のゆるゆるの、アナルじゃ……僕、全然気持ちよくなれない」
「はあ……?」
「ローション」
「えっ……はい?」

僕に言われて、風見は、慌てて、ベッドサイドの引き出しからローションを取り出した。

「なか……ほぐして」
「え……しかし」
「いいから、早くしろ!」

風見は体を起こし、僕の尻を撫でながら、アナルへの愛撫を開始した。
先ほどの挿入で結構気持ちいいところまで登っていた僕の体は、あっという間にぐずぐずになってしまう。

「ふるやさん……すっげ……ゆびだけで、こんな……」
「あ……っ……ぼくのここ……すごい?」
「え?」
「僕の……おしりの穴はすごいか?」

ぐちゅぐちゅと、風見は、両方の手の指を使いながら、僕のおなかの中をひっかきまわす。

「すごい……降谷さんのココは、すごい名器です」
「あ……っあ……んん」

そうささやかれて、僕は、うれしくなる。
どうして、こんな簡単なことに気が付かなかったんだろう。
ペニスの大きさという表面的なものに気を取られて、僕は大事なことを見失っていた。

「かざみ……っ……僕を押し倒せ……」
「え?」
「いいから……」

僕の命令通り、風見が僕を押し倒した。
生まれて初めての、僕がリードする、セックス。

「ほら。そのまま……はいってこい」

しかし、その指示に、風見はうまく従えない。僕の腹の上を、大きなペニスがズルンと往復していく。

「へたくそ……恋人の……性器の位置もわからないのか?」

僕は、脚を思い切り開脚し、それから、尻タブの肉をかき分けるようにして、アナルの位置を風見に示した。

「……すごい……ふるやさん……めちゃくちゃえっちだ」
「ほら、さっさと挿れろ……!」

照れ隠しもあって、少し強めの口調で言えば、風見が僕の太ももを掴み、ズブンと、ペニスを突っ込んできた。

「あっあ……あああ!!!」

その衝撃で、射精してしまう。
思わず目をつむる。顔の方まで、白い液体が飛んできたからだ。

「すごい……ふるやさん……っ!!」
「あ……っあ、あ……」

どうやら、感度があまりよくないらしい風見が、射精に伴う締め付けをものともせず、挿入を深めていく。
大きな玉袋が、僕の尻をぺしぺしと叩いた。

「あ……っあ……かざみっ……」
「降谷さん……すごい……ナカ……あつくて……」

僕のそこは、風見と違って、繊細な感度を有しているから。
風見のペニスが動くたびに、どうしようもないほどの快感が湧き上がってくる。

「降谷さん……っすごい」
「あ……風見……僕の、あなる……っきもちい……ぁ……きもちいか?」
「気持ちいいです……すごい……俺、こんなに気持ちいオマンコ初めてです……」

女性器の名前で呼ばれた、僕のアナルは、雌の性器に成り代わることによろこびを感じるらしい。

「あ……っ。かざみ……ぼくの……お……おまん、こ……好き??」
「大好き……!! 俺、降谷さんのオマンコをチンコでじゅぶじゅぶするの大好きです」

うれしさとともに、身体がふわふわしてくる。

「かざみッ……ぼく……また……」
「うん……我慢しないでいってくださっ……ほら……イっていいですよ……俺のチンコで……気持ちよくなって……!」
「ふ……っ……!!!! ……あ……っぁー……!!!!!」
「あ……っ、すげ……なか……めちゃ……きっつ……!」

二回目の射精をした僕をよそに、風見は腰を振り続ける。
おなかが、ずっと幸せで仕方がない。
僕は僕らしくあればいいのだ。
そのままの僕で、風見とこうやって、一番気持ちよくなれる方法で、愛を確かめ合っていけばいい。

「かざみ……っあ……ぼく……」
「うん……なんでっす?」

パンパンパン、ぐちゅぐちゅという、セックスの音が部屋を支配する。
部屋が、僕らの愛で満ちていく。

「君のこと……好き……大好きなんだ……あ……ッやだ……おっきくするな!」
「ごめん……なさい。降谷さんがかわいくて……あの……俺も……俺も降谷さんが大好きです」

うれしいと言う前に、風見の唇が、僕の口をふさいだ。

僕は僕のままで。風見は風見のままで。

そして、僕らは、一緒に生きていく。

 

【あとがきなど】

最推しのペニス、でかくても小さくても愛おしい……!!!
まさかの同軸リバです。
「短小ペニス攻めのよさ」について、教えていただき、萌えたんですが。
私は、風見裕也のチンコはデカくあってほしい教原理主義者なので……
この、衝動をどうやって解消したら……???

と思った結果がこれです。
降谷零……あれだけいろんなものを持ってる男ですから……
ちんこ小さいくらいのハンデがあってもいいんじゃねえか? という、あまりにも横暴な発想から、9.5センチのペニスが爆誕しました。
ふだんの私は、降谷零の竿に関して「女子から見て理想的なサイズの大きさ」であってほしい派なんですが。
降谷零は二十九歳のショタだと思い込んでいる女なんで……
降谷さんが、こどもちんこみたいな、性器の持ち主でもかわいいやろ? と思ったら……
本当にかわいく思えてしまい……

短小攻めは、受けの気持ちいいところまで届かないとか……
小さいなりに頑張る健気さにもえがあると聞いたのですが……
所詮は、短小攻めビギナーですし
いまいち、短小攻めのすばらしさを表現しきれてなかったように思います。

基本的には風降の女なので……
風見裕也には受けてても、攻めであってほしい……!
降谷零も攻めていながらも、受けであれ……!

という、気持ちが前面に出てしまったように思います。
ですから同軸リバというより……風降が同軸リバプレイをしてるいうのが正解だと思います。

基本的に、人からのリアクションは気にせず二次創作してる私ではありますが、この話に関しては

「私はありだと思う」
「なるほどね」

的な、リアションを寄せていただけると嬉しいなと思っております。
方法は何でもいいので……
ちょっとでも、ありだなと思った方は、反応いただけたら幸いです✨

 

 

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